ヘルシンキでオーロラハント

オーロラというと冬にフィンランド北部のラップランドに見に行くものというイメージですが、実は南部にある首都ヘルシンキでも見られるんです。ただ北に行けば行くほど見られる確率が上がるので、ヘルシンキではそこまで頻繁ではありません。限られた期間しか滞在しない旅行ではちょっと難しいかもしれませんが、タイミングがよければ見られることも。ヘルシンキ在住の私はオーロラ情報を入念にチェックしています。

今年3月始めにオーロラを見たくてフィンランドに来るという友達のために、旅の計画をしました。10日間の旅なのでラップランドに行くことに。このオーロラ旅のために、だいぶ前からオーロラ情報をチェックしていました。Auroraアプリでは1ヶ月先くらいまでの情報が見られるのでラップランドへの旅の後、春分の日あたりの指数がとても高くなっているのが目につきました。

事前に私が見るのはこのAuroraというアプリの数値と別のアプリでの天気予報。太陽活動が活発でも空が澄んでいないとオーロラは見えません。(基本)アプリでの予報が高くても必ずオーロラが見られるわけではありません。でも、この情報を把握することは大切です。そして毎年春分の日や秋分の日は太陽活動がとても活発になってよくオーロラが見られるという経験値があります。いつも10日間の天気予報を見ているのですが、夜に空が晴れていそうな3月20日、まさに春分の日にオーロラを見に行くプランを立てようと思ったのです。

プランがなくても、オーロラが出そうになったら北の空が開けた暗い場所に出かけて行けばいいのですが、家にいると面倒くさい。一人で行くのもなんだし、という感じでなかなか出かけられません。街中に住んでいるので少し離れた暗い場所まで行かないといけないし。そんなわけで、この日こそオーロラが出る確信した日にはどこか郊外に友達と泊まってオーロラを探しに行きたい思っていたのです。

昨年夏にユネスコ世界遺産スオメンリンナの島に流星群を見に行きました。流星群は見られなかったのですが(気付かなかっただけかも)、代わりにオーロラを見ることができました。その経験から、行くならスオメンリンナ、そしていつか泊まってみたいと思っていたこの島のホステルを予約しようと思ってました。泊まるならこの部屋と思っていたベッドが3つあるプライベートルーム(シャワーやトイレは共用)が空いていたので予約しました。それから友達を誘って、うれしいことに一緒に行ってくれる友達が見つかりました。

3月20日。快晴。午前中の用事のついでにヘルシンキのマーケット広場からフェリーに乗ってスオメンリンナ島に行き、ホステルに荷物を置いてきました。もうお部屋の用意ができているからということでお部屋の鍵ももらいました。そこからまたフェリーでヘルシンキの中心に戻り、夕方友達と合流。

夕食は島に渡る前に食べて、そこからスオメンリンナ島に向かいます。19時半ごろでしたが、まだ日没後の光が残っていてとても美しい風景の中をフェリーが進んで行きます。つい最近割れたばかりの海に浮かぶ氷の中を進む音も特別です。まだオーロラは見ていないけれど、来て良かったと思うような美しい15分間のフェリーの時間。

ホステルもとてもよい場所でした。フェリーの埠頭からわずかの場所にあり、天井が高く素敵な空間。すべてが清潔で使い安い宿泊施設。75ユーロ(Agodaの割引クーポンを使った値段)で世界遺産の島に泊まれるなんて素敵です。

アプリの地図で、フィンランド北部はオーロラに囲まれているのを確認し、私たちはだいたい22時頃に出かければいいんじゃないかと思っていました。友達とおしゃべりしたり、帰ってきてからすぐに寝られるようベッドメイキングをしたり、顔を洗ったり、歯を磨いたりしてオーロラが南に下りてくるのを待っていました。思っていたより若干早くオーロラがやってきた感じ。急いで外に出て、島の中でも暗くて見晴らしのよいクスターンミエッカに向かいます。石畳の歩きづらい道を歩いて20分弱の場所まで早足で。

着いて空を見上げてみるとなんとなくオーロラのような白いものが。しばらくするとはっきりとオーロラと分かるものが。通常オーロラは肉眼では見えづらいのですが、スマホのカメラを向けるとしっかりオーロラです。

もっとカーテンみたいなオーロラが見たいと思って待っていると、だんだんひらひら。そして緑だけじゃなくてピンクも。来ました!オーロラ予想ぴったり!すべてスムーズで最高の満足感。山ほど写真を撮りました。

零時近く、オーロラも十分堪能したのでホステルに戻ることにしました。途中かつての要塞の壁がよく見える場所まで来ると、数人のカメラマンが三脚を並べて撮影していたので真似して撮ってみました。要塞とオーロラという感じのよい被写体。次回は最初からここでもいいかもという感じでした。

なんとも素晴らしいオーロラの興奮冷めやらず、あるいは体が冷えてしまったのか、その夜は全然眠れませんでした。でも、一晩くらいは大丈夫。翌朝、まぶしい太陽の下フェリーに乗ってマーケット広場に戻りました。

オーロラを見るには運も必要ですが、データも頼りになります。しつこいくらい頻繁にオーロラアプリと天気予報を確認し、当日はアプリの地図(どのエリアがオーロラの下にあるのかわかります。オーロラは北から南へと下がってきます。)とKP値の棒グラフをフォローすること。経験も役に立ちます。暗くて北の空が開けている場所がどこにあるのか把握していることも大事です。1年に一度くらいこんな大々的なオーロラハンティングもいいなぁと思いながら次にオーロラが出そうな日を楽しみに待っています。